減額

離婚すると役所へ申請する書類で重要な物に

「児童扶養手当」がある。

母親の収入が少ない、或いはまだ無職の場合に

年に３度に分けて毎月４万円程度が振り込まれる。



ところが経済的支援を見直し自立を促進するため

という名目で平成２０年４月からは

支給開始から５年を過ぎたら減額される。

この話は離婚当時から知っていたが

減額率が不明だった。



先日、証書が送ってきたので確認すると

「手当の２分の一を超えない範囲で」とあった。

つまり２分の一になる。

おそらく収入によって減額率は決められるので

支給額が２万円より多くなる人もいるだろうが

大部分は２万円だ。



５年間のうちに仕事を見つけて、手当に頼らずとも

働けってことだ。

「総合的な施策」という中には「保育所の優先入所」「母子福祉センターによる就業支援」「自立支援教育給付金の支給」「養育費に関する法律相談」「母子寡婦福祉資金貸付金」というのが並んでいる。



わかるだろうか。

実際に母子福祉センターで教えているのは

エクセルやワード、医療事務、ホームヘルパーの知識ぐらい。

保育所に優先的に入れてくれても

病気の子は預かってくれず、迎えにこいと電話がかかる。

養育費の法律相談？

目の前にいない子供に対して、きちんと払うような相手なら

離婚していまい。（まあ、事情は人それぞれだが）

責任を取ってもらうのは悪いことではないが

それは国がやるべきことなのか。



子供を抱えて正社員になれる母親は少ない。

パート労働者になるのが大部分。

平均給与は１０万前後。

そして子供が義務教育を終えると

もっとお金はかかるようになる。

そのときに給与が上がるか？

４万円が２万円になるのは大変なことなんだ。



身体障害者であることで

減額対象からは外れるらしい。

申し訳ない気持ちになる。

姫ことば

年を取れば女性の声は低くなっていくので

「姫ことば」を使う人も少なくなる。

正確には「ことば」ではなく「声」である。

まあ昔の高校生が命名したのだ、間違いもある。

（自分たちだろ、間違えたのは）



本来出てくる声は低くても

甲高い、いわゆる「うにゃーん」という声で

しゃべる女性達が存在する。

（こういう表現でわかるか？）

かなりの確率で「男性の前で」だ。

既婚、未婚はどちらかというと未婚が多い。



「うにゃーん」としゃべり

「いやーん」と笑う。

いわゆる「しな」を作りながら。



「えーい、気色悪い！あんたの本当の声を出せ！」

高校時代には該当者に言っていたが

今は言わない。

ああいうので「憩う」男性も多いのだろう。

そう、男性向けなのだ。

おそらく親友同士で「あれ」は使わない。

（このタイプを親友にしようと思わないので

確認した事はないが）



実は同僚にもいる。

やっぱり好きになれない。

私もまだまだ心が狭い。

獲物を捕らえようと「擬態」する「女」に。

お菓子の家

日々が慌ただしく過ぎていく。

もう１２月。



来月はいよいよ勤務先で試験を受ける事になった。

自分の分担をやるだけで手一杯なのに大丈夫か？

まあ、やるしかない。



手一杯と言いつつ、勤務先のデコレーションを

冬の絵に換えた。

色画用紙に花を色鉛筆で描き

上から全く別の絵を白いペンで。

食べ物や花が溢れた食卓を描いた。

他に百均で揃えた金色の金属の小さなツリー。



クリスマス・モードになってきたので（頭の中が）

今年も子供達のクリスマス・パーティーを考案中。

豪華な食べ物やパーティー衣装は必要ない。

お菓子は子供で作るポップコーンやカップケーキ。

くじで当たるのは百均や安売りしていた食玩。

「これはいらん！」や「何に使うの！」を集めるのも楽しい。

勤務先などでもらった景品が主。

ゲームに欠かせないのはロシアンルーレット形式のクラッカーだ。

見事当たった人は紫色のカツラをかぶって一曲歌う。



今年は目玉として「お菓子の家」を作ることにした。

スポンジケーキの段重ねで土台、ウエハースで壁

壁にはアイシングかチョコでつけたマーブルチョコ

小枝チョコかフィンガーチョコで屋根

くるくる巻きのクッキーで煙突

板チョコでドア、キャンディの窓、かりんとうで柵

マシュマロの雪、マジパンのサンタやトナカイ

庭には「たけのこの里」や緑のゼリーも生えてる。



考えてるこっちの方が楽しいぞ。

今年は２３、２４日ともに休みになったので

作る時間はたっぷりあるし。

写真

一時体調を崩していた母がようやく元気になった。

で、また最近掃除などやってくれている。

私が帰宅するのは夜８時頃になるので

顔を合わせることはないのだが

テーブルの上に置かれた写真を見て気付く。



私と母と乳母車。

１０年近く前の写真だ。

がりがりに痩せて曲がった手足。

結婚指輪は指からするりと抜け落ちていた。



まだ働き出す前、母と元夫との仲は険悪で

（原因はいろいろあったが）

娘を公園に散歩に連れて行くと言って

月に二度ほど、こっそり母に会っていた。



市からのミルクの支給は受けていたが

それぐらいでは焼け石に水で到底足りず

情けないことながら、会うたびに渡される

封筒が有難かった。

そんなことが夫に知られれば、どうなったか。

援助はもちろん、ほんの息抜きの時間も

奪われただろう。

でも、夫でなくても情けなかったのだ。

例え身体に不自由があったとしても

親である自分たちの力で育てたかった。



それからしばらくして、大喧嘩の後

就職することになる。

むかしむかしの写真だった。

本当のこと

本当に言わねばならないことが、言えない。



ある日、突然気がついた。

なんで？

いつからだ。

茶碗を洗いながら、歯がみする。



隠したい気持ちと書きたい欲求とがせめぎ合う。

どうして書けない？

恐怖からだ。

情報が漏れて、現実の恐怖となることを恐れるからだ。

未だに過去の影を振り切れずにいる

弱い自分に気がついているからだ。



今は書くよりも行動しよう。

守るべきものは見えているんだから。