わらを焼く

何してるんだろうなぁ。

友人からＳＯＳが来たのに、トイレを出たり入ったり。

落ち着いてメール送れたのは午後１０時回ってた。



ごめんなさい、子持ちには禁断の時間で。

結果が出るまで不安だろうけど

つらいことばかり起こっていいわけないから。

一息つく間もない一年で、自分の身体のことを

忘れてしまっていたんだもの。

あなたにも少しは運が回ってきていいはずだよ。



毎日、新聞もゆっくり読まないでいるが

たまたま手にしたコラムに「わらづか」の文字があって

思い出してしまった。



父方の本家は、佐賀県と長崎県の境近い山間部。

幼い頃、夏休みと冬休みは必ず通った。

冬近い田んぼには、刈り干された後の

わらを堆く積み上げてあり、いい遊び場になる。

子供の背丈の二倍もある高さに積み上げられ

中に潜ると、まん中は結構広い空間があって

かくれんぼにいい。



乾いたわらは、いい香りがする。

冷たい風も届かないわらづかの中で

かくれんぼの鬼を待っていると、眠たくなってくる。

鬼も通りすぎて、ふと目覚め、自分が何処にいるのか

混乱して泣き出しそう。



わらを焼く煙も好きだったっけ。

たばこの煙が嫌いじゃないのは、少し似ているからかも。

ニワトリや牛が飼われ、大きなハエもヤブ蚊もいた。

親戚総出で鏡餅やあん餅を作った。

あの煙に出会うことは、ほとんどなくなったけど

あれを思い出すだけで、他のいろんな匂いが

つられて浮かぶなぁ。