実家で見つけたもの

実家では、台所を改装していました。

流しの上や押入戸棚を開けると、出るわ出るわ

20年も使ってないものはざら。

不燃物のゴミ袋がいくつもいっぱいになりました。



ただ、懐かしくてもらってきたものもあって

出かける前より荷物増えて帰ってきました。

まぁ、ガラクタなのかな。



父が使っていた日本酒のかんつけ器、アルミのタンポ。

やかんに入れて使います。

人肌より少し熱めがいいと父に習ってたなぁ。

ストーブの上から、お酒のいい香りがしていましたっけ。

ガラスのかんつけ器もありました。酒屋の名前付きの。

大酒飲みだった父のことを思い出しました。



父が食道ガンで入院していた時

お酒が少しでもいいから飲みたい、と頼みましたので

小さな私物入れに隠れるくらいの日本酒を

買っていったら、喜んで飲んでいました。

ほんの少しだけ、母に注いでもらって。



もしも身近な人の命が終わろうとする時に

何かを食べたい飲みたいと言われたら、どうします？

たとえ、それが命を縮めることになっても

叶えてやろうとするでしょう。

父にとっては「酒」がそうでした。



私にとって、あなたにとって

いまわの際に食べたいものってなんでしょうね。

たくさんのものを食べてきても

たった一つの思い出になるものは。