話す

今朝、子供から聞かれました。

何故離婚したのか。

離婚したことを何故しばらく黙っていたのか。



簡単に言える話ではありません。

いっそのこと、墓場までと思っていたのですが

それは私だけの勝手な思いこみかもしれません。

嘘をつかれ、隠し事をされる子供の立場を

考えていませんでした。

私は、話すことに決めました。



ここから先、人によってはきつい話です。

気分が悪くなる方もいらっしゃると思うので

決心してからにしてください。

離婚理由は、ＤＶ（ドメスティック・バイオレンス）です。

彼の自殺未遂前後から始まりました。

離婚寸前になるまで「努力すれば」「我慢すれば」

何とかなると思いこみたかった。

怒鳴られようが、どんなに殴られようが、別れなかった。

けれど、完全な殺意と狂気を彼の目に見た時

逃げ出さなければいけないと、ようやくわかったのです。



彼は、このままだと子供も手にかけると。

あんなに可愛がっていたのに。

一家心中も思いとどまってくれたのに。



彼の父親は、ＤＶ加害者でした。

母親が殴られるのを見、彼も殴られて育ちました。

彼の父親は幼い頃に父を亡くし、「父親」がどんなものか

知らずに育ちました。

私は彼の隙間を埋めたかった。

せめて、居心地のいい家庭を作りたかった。



結婚してしばらくすると

彼の身体は立てないほどに悪化しました。

何度も手術をしたのに、強い痛み止めも効かず

はっきりとした病名もわからず、はしごした病院からは

さじを投げられ。

病院を、医者を信用できなくなった彼はベッドで一日中

私が仕事から帰るのを待っていました。

哀れみの目で見たと殴られ、俺から逃げたいかと

首を絞められる。

しゃべり疲れた彼が寝てしまった深夜だけが

私のものでした。



精神科のカウンセリングを受けるよう

何度勧めても無駄でした。彼は傷を治して助かるより

目の前の私を殴る方を選んだのです。



彼は弱い人間です。

「悪い」人間とは、言いたくないです。

子供に父親を否定して生きてほしくない。

確かに一度は愛したのです。

それは嘘ではない。



子供を信じましょう。

まっすぐに話すから。